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模倣厳禁!ブルーチーズの最高峰とは?

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チーズラヴァーの皆さん、“CHEESE FM”のお時間です。
今宵も奥深く濃密なチーズの世界へ、ようこそお越しくださいました。
この時間は、普段聞きたいけど聞けないチーズの素朴な疑問をわたくし、DJゴーダが丁寧にご説明いたします。
本日もチーズラヴァーの皆さんよりたくさんのお便りを頂いております…。
それでは早速、本日のお題に参りましょう。

模倣厳禁!ブルーチーズの最高峰とは?

ラジオネーム "BLUEWATERMAN" さんからのお便りです。

「チーズでは青カビが一番好きなサラリーマンです。DJゴーダさんが思う最高峰のブルーチーズってなんですか?」

チーズ

チーズラヴァーズの皆さん、こんばんは! 今宵も始まりました「Cheese FM」のお時間です。 6月に入ってすっきりとしない天気が続いていますね~。
末に雨の日が重なってしまうことが多いので、私は最近カフェ巡りをしています。
探すと案外行ったことがないカフェって多くて、雨が降る様子を眺めながらコーヒーを飲んだり、サンドイッチを食べたり、読書をしたりして楽しんでいます!
チーズケーキひとつとってもお店によって味が違うので、どんなチーズを使っているのかな~と想像したりして、ゆっくりとした時間を過ごせるのでオススメです。

さて、今回のテーマは"最高峰のブルーチーズ"について、ですか...。
う~ん、これは大変難しい質問ですよ...。
なぜなら私はすべてのチーズを心から愛しているので、最高峰を一つに絞ることはできないのです。
質問とは少しズレてしまいますが、今回はいくつもある頂の中から「Cheese FM」にまだ登場してない最高峰の秘蔵っ子、「ロックフォール (Roquefort)」についてお話ししましょう!

最高峰のブルーチーズ「ロックフォール」

皆さんご存知の通り、そもそもロックフォールは世界三大ブルーのひとつに入っていますが、その前提を抜きにしても「チーズの王」や「チーズの皇帝」というように高く評価される所以は色々あります。
この佇まいを見てください! この堂々とした存在感! 青カビの美しさ! 見るものを圧倒させますね。

チーズ

すみません、興奮してしまいました。
そしてその歴史。ロックフォールの歴史はチーズ随一で長く、2000年以上の歴史を持つと言われています。起源は謎に包まれていますが、羊飼いの青年がある日美しい女性を見かけ、後を追いかけるように迷い込んだ洞窟内に自分の食事用に持っていた羊乳で作ったチーズを忘れてしまい、後日思い出して取りに来たら、カビだらけの美味しいチーズになっていたとか...。どれだけ放置していたらカビだらけになるんですかね...。

チーズを洞窟で!?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、この逸話の通りロックフォールはフランス中央部のロックフォール・シュール・スールゾン村にある洞窟で3ヶ月の熟成期間のうち2週間以上は洞窟内で熟成させる決まりがあります。

チーズ

またこの洞窟がある岩山にはたくさんの亀裂があり、その亀裂から「フルリーヌ」と呼ばれる風が流れているため、洞窟内は1年を通して熟成に最適な温度と湿度が保たれるんです。

世界三大ブルーと呼ばれるブルーチーズで洞窟熟成の過程があるのはロックフォールだけなので、やっぱり大切に作られているスペシャルなブルーチーズであると言えますね...。

そしてロックフォールに使用する羊乳はラコーヌ種の羊の未殺菌乳に限定されていて、羊の泌乳時期にあわせて12月から翌年6月だけ製造されています。
私たちが動物園や牧場でよく見かける羊とは見た目がちょっと違いますね。垂れた耳がかわいいです!

チーズ

おっと...、私としたことがロックフォールの風味について触れていませんでした。
ここが肝心な部分でしたね。ロックフォールは青カビ特有のピリッとした鋭い辛さと、羊乳独特のコクと風味が混ざり合った、まさに通好みの味と言えます。
だからこそディープなチーズラヴァーズから心の底から愛されており、実はその美味しさから模倣品が作られてしまうことが多かったんですね。

そこで15世紀、国王であるシャルル6世がロックフォール村の住人が独占的にロックフォールを製造・熟成することを許可し、シャルル7世の代では模倣品を製造した者を罰する法律も制定されたんです。
あまりの美味しさにフランスの法律まで変えてしまうロックフォール......、すごくないですか? そして1925年にチーズとして初めてのAOC(原産地統制呼称制度)に認定され、今も産地や製法が守られながらロックフォールが作られているワケです。

おっと、少し語りすぎてしまいました! CheeseFMもそろそろお別れのお時間です。
いや~、やっぱりロックフォールは語れるエピソードが多すぎて、その存在感の大きさを感じさせられますね。食べ方やレシピも一緒に紹介したかったですが、それはまたの機会にしましょう!
それではまた来週~、See you again!!

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