おやき

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TRADITIONAL FOOD MANIA

グローバル化が進む現代だからこそ、根強く愛され続けているのは地元の郷土料理。
ほっとする家庭料理、ならわしとしての食事、季節を感じる食材etc...
各国各地の文化をのぞいて下さい。

おやき

産地:日本 長野県
材料:小麦粉(または蕎麦粉)、水、餡
投稿:東京食品部員

おやき

長野県の郷土料理「おやき」 ¥100~

おやきは、小麦粉・蕎麦粉を水で溶いて練り、薄く伸ばした皮で餡を包み、焼いた長野の郷土料理である。約4000年前の縄文時代には既におやきは作られていたとされ、現在では毎日の食事やおやつとして長野県の家庭でつくられている。餡の材料には野菜や山菜を用いるのが一般的で、長野県の名物でもある野沢菜漬もよく使用される。この他にも茄子、卯の花、きのこ、かぼちゃ、切り干し大根や複数の野菜をミックスしたもの、胡桃など様々な種類がある。また小豆餡を入れた甘い菓子風のおやきもあり、最近では変わり種としてカレー味やチーズ入りのピザ風おやきなど一段と多彩になってきている。

現在おやきにはいくつかの調理方法がある。「灰焼きおやき」「焼いて蒸かすおやき」「蒸かして焼くおやき」「蒸かすおやき」「揚げるおやき」などである。長野県中心部では蒸し器や蒸篭で蒸かすのが一般的な作り方。このようにおやきが多種多様になったのは、各地域で生産される穀物の種類が違うことや、それぞれの地域の食文化、慣習が違うことなど複数の理由が挙げられる。元々は長野県西山地方で作られる「灰焼きおやき」が元祖で、農作業の合間や夜なべ仕事の傍らで、囲炉裏の灰の中に入れて焼き、食していた。囲炉裏から釜戸へ移行するのにつれて、衛生的且つ短時間で作れる「蒸かすおやき」に変化していったという過程がある。

春と秋のお彼岸には先祖におやきを供えるという習慣やお正月や大晦日におやきを食べる習慣が今でも残っている地域もあることから、おやきは長野県において人々との生活と密接に結びつき、現在まで受け継がれている。

長野県の多くの地域は急峻な地形や寒冷な気候から米の栽培に適さない。従って米の代わりとして「蕎麦」「小麦」が多く栽培され、長野県は「粉食文化」になった。総務省の家計調査では2014年~2016年平均の小麦粉消費量(2人世帯以上)は長野市が3919グラムで、奈良市を抑えて県庁所在都市でトップである。

様々な味があり、手軽に楽しめる長野県のおやきをぜひ味わってみてほしい。

左からりんご、茄子、切り干し大根。生地の厚みも地区によって異なる

おやき

長野市では珍しい「揚げおやき」。鉄板で両面を焼くタイプ

揚げおやき

地元のスーパーでおやきが売られている様子

おやきが売られている様子
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