信州そば

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TRADITIONAL FOOD MANIA

グローバル化が進む現代だからこそ、根強く愛され続けているのは地元の郷土料理。
ほっとする家庭料理、ならわしとしての食事、季節を感じる食材etc...
各国各地の文化をのぞいて下さい。

信州そば

産地:長野県
材料:そば
投稿:東京食品部員

信州そば

そば切り発祥の地である長野県で
食されているそばは「信州そば」と呼ばれている

国民食として広く食べられているそば。そんなそばの名産地として知られているのは長野県だ。長野県は冷涼で昼夜の温度差が激しく、水はけのよい土壌がそばの栽培に適しており、非常に良質なそばが採れることから「信州そば」として有名になった。

そもそもそばが食べ物として用いられるようになったのは数千年も昔の縄文時代や弥生時代。公家や武士の時代になっても、今のように麺としてでなく粒のままのお粥、そば団子やそば掻きなどにして食べられていた。今では当たり前である「そば切り」と呼ばれる麺としての食べ方は、諸説あるが江戸時代に長野県で誕生したとされる。手軽な食べ方として江戸に伝わり、屋台のファーストフードとして江戸の庶民に愛され、やがて日本中に広まった。江戸時代に幕府の命令によって大名の国替えが行われた際に信州のそば職人を連れて行ったことから各地に有名なそば処が誕生することになった。その時に特に有名になったのが、島根県出地方「出雲そば」、兵庫県豊岡市「出石そば」、福島県会津地方「会津そば」。これらはいずれも信州の大名の国替えで伝わったものであった。

信州そばと言っても「そば粉の種類・産地」や「そばの実の磨き方」、「つなぎに使用する素材」、「挽き方・打ち方・作り方」等によって名前が変わる。中でも日本三大そばとして伝わる長野県北信地域の「戸隠そば」は、原料であるソバの甘皮を取らずに引く「挽ぐるみ」のそば粉を使うので、色が濃いのが特徴である。またそばの打ち方として最も歴史のある「一本棒、丸延し」という伝統技法で打っている。「一本棒、丸延し」とは、一本の麺棒で生地を四角ではなく丸く伸ばして、それを台に打ち付けて粘りとコシをだす技法である。さらに戸隠そばの伝統的な盛り方の特徴として、水をあまり切らない状態で一口サイズのそばを5束並べる「ぼっち盛り」と呼ばれるものがある。5束である理由は、戸隠で言い伝えられている天岩戸伝説にまつわる神々を表しているとされる。

日本の国民食であるそば切り発祥の地、長野でぜひ「信州そば」および「戸隠そば」を味わってみてほしい。

蕎麦屋では必ずと言っていいほどそば茶が提供される

そば茶

そばの実雑炊の写真
そば切り誕生以前は雑炊にして食していた

そばの実雑炊

そばアイスの写真
蕎麦屋ではメインディッシュからデザートまでそばづくしである

そばアイス
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